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勢至菩薩

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仏教の百科——❀勢至菩薩❀

智慧は智慧でも、阿弥陀様のお智慧です
この仏様は、智慧の菩薩とも言われます。ここで待ったをかける人もいるでしょう。そう、智慧を司る菩薩は他にもいます。では、それらの菩薩との違いは何なのか?勢至菩薩が司る智慧は、阿弥陀如来の智慧と言う点です。他はお釈迦様や大日如来の智慧を象徴します。

怪力でインテリ
「勢至」とは「大いなる威力を得た者」という意味のマハーストハーマブラーブタが元の言葉。それが何で智慧仏になったのかと言えば、智慧が偉大な力だからです。文献によっては大地を揺るがす程の力とされますが、智慧の偉大さを分かりやすく表しているのかもしれません。


午年の守護者
仏教には守り本尊という信仰があります。干支ごとに守護仏を決めた物です。勢至菩薩は午年の担当。民間信仰に近いかもしれませんが、より身近に仏様を感じられますね。力強く大地を揺るがす勢至菩薩と、大地を駆ける馬が、何だか似た物を感じさせます。

観音菩薩とは前世で兄弟だった
しかしなぜ観音様が先なんでしょう。有名だからでしょうか?
いえいえ、観音信仰が隆盛を誇り出したのは10世紀頃のこと。理由は前世にありました。
『大経』によると、その昔インドに無諍念王という王様がいました。実はこの王様が、阿弥陀如来の前世に当たるのです。観音様は長男の王子、勢至菩薩は次男の王子でした。王の跡継ぎの王子二人が生まれ変わって菩薩になり、三尊像で脇を固め、極楽を引き継ぐこととなったのです。別の説話においても兄弟として語られています。兄は早離(そうり)、弟は即離(即理)という名前です。
この兄弟が幼くして両親と死別した上悪党に騙されて無人島に置き去りの憂き目に遭いました。ここで「アンチクショー!次会ったら覚えとけや!」と木の枝をへし折ったり地団太踏まないのがこの兄弟の凄い所。そもそも、そんなことをしたって解決にならないと心得ていたのでしょう。島中掛け巡りはしたものの、無情にも時ばかりが過ぎ、遂に兄弟はやせ衰えていきます。

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