野坂昭如 名人・名言集

野坂昭如(のさか あきゆき)
生誕:1930年10月10日
出身:神奈川県
作家・歌手・作詞家
死去:2015年12月9日
(日本が敗戦によって「たった1日で平和国家」に生まれ変わったことと)同じく、たった1日で、その平和とやらを守るという名目で、軍事国家、つまり戦争をすることにだってなりかねない
★ この国に、戦前がひたひたと迫っていることは確かだろう
★ ぼくの神戸を見る目は、神戸感傷旅行みたいな感じが強くてね、ある意味では、パリよりももっと旅行者的にしか、神戸を見てないかもしれないんです
★ ぼくのあの程度(自衛隊の重火器などを指す)のものは、持っても無意味であると考えるんです
★ いまの自衛隊なんて、外国との軍事力と比較の上で考えると、あってなきにひとしい。軍備なんて中途半端なことをやったってしょうがないんで、極端なことをいえば、なくしてしまうか、核装備をするか。イチかバチかという日本人的発想かもわからないけれども、むかし軍国少年だったぼくは、そう考えるんです
★ 少しは戦争を知っている。飢えも心得ている。あんな馬鹿げたことを、繰り返してはいけない。戦争の愚かしさを伝える義務がある。あれこれあがいた結果、書くことが残った
★ 「火垂るの墓」を書くことで、戦争を伝えられるとは思っていなかったし、それは今も同じ。ぼくは未だに自分が小説家なのかどうか、あやふや
★ ある日、それまでの生活が断絶された。家族も家も学校も、ぼくの場合、昭和二十年六月五日を境に消えた。混乱しているゆとりもない。今日生きていくのが精一杯。闇市をうろついた。一面の焼け野原から、ぼくらのすべては始まる
★ よく、戦前派、戦中派、戦後派といわれるが、ぼくはどこにもあてはまらない。焼け跡から始まっているのだ
★ 戦争で、最もひどい目に遭うのは、子供たちだ
★ 言葉によって与えられるオルガスムスこそ、基本的人権
★ 言葉狩りの横行する世の中こそ、文化は退廃する
★ おれは一体何者か
★ 逃げすぎたことのやましさが、 胸の底に澱の如くよどみ、おりにふれて湧き上がる
★ 戦争をやったのは大人の責任であり、今度戦争をしたらそれは私たちの責任だ
★ タイムマシンがあったら、今あるお菓子をみんなかかえて、恵子に食べさせてやりたい。六月五日の朝から八月二十二日の午後死ぬまで、ついにお腹をすかせっばなしで死んでしまった女の子なんて、あまりにかわいそう過ぎる。ぼくは恵子のことを考えると、どうにもならなくなってしまうのだ
★ 空理の際、家族を見捨てたことである。……一度も後をふりかえらず、山の横穴式防空壕へ入っても、ただ自分の身の安全をはかり考え、両親の安否にいささかも思いはせなかったことを思うと、僕はうしろめたい気がする
★ どんな戦争も自衛のため、といって始まる。そして苦しむのは、世間一般の人々なのだ。騙されるな。このままでは70年間の犠牲者たちへ、顔向け出来ない
★ 戦後に生まれ、今を生きる者にも責任はある。繁栄の世を築いたのは戦後がむしゃらに働いた先人たちである。その恩恵を享受した自分たちは後世に何をのこすのか
★ 戦争で多くの命を失った。飢えに泣いた
★ 日本が戦争出来る国になる以上、戦争を想定した上での都市のあり方、疎開や備蓄、あらゆることを考えておかなければならない
★ 今を生きる日本人は、かつて戦争へと突き進んでいった人間たちと、どこがどう違うのか。何も変わりはしない。だからこそ戦争の虚しさを伝え続ける必要がある
★ 戦争は人間を人間でなくす。では獣になるのか。これは獣に失礼。獣は意味のない無駄な殺し合いをしない。人間だけが戦争をするのだ
★ 戦争は人間を無茶苦茶にしてしまう。人間を残酷にする。人間が狂う。だが人間は戦争をする。出刃包丁で殺そうが、核兵器で殺そうが同じことである。戦場で殺し合いをする兵士が、家では良き父であり、夫である。これがあたり前なのだ
★ 文字なり喋ることだけで、何かを伝えるのは難しい。それでもやっぱりぼくは今も戦争にこだわっている
★ 小説はぼくの体験を下敷きにしてはいるが、自己弁護が強く、うしろめたさが残る。自分では読み返すことが出来ない。それでも戦争の悲惨さを少しでも伝えられればと思い、ぼくは書き続けてきた
★ 空襲で家を焼かれ一家離散、生きのびた妹は、やがてぼくの腕の中で死んだ
★ ぼくは焼け野原の上をさまよった。地獄を見た。空襲ですべて失い、幼い妹を連れ逃げた先が福井、戦後すぐから福井で妹が亡くなるまでの明け暮れについてを、「火垂るの墓」という30枚ほどの小説にした
★ 生活のすべてがスキャンダルになってしまう。妻のいる男がほかの女と寝ると、スキャンダルということになってしまうけど、なんでもないことでしょ、そんなこと
★ コラムは3つの『み』で書く。ねたみ。ひがみ。そねみ
★ 人間がどうして、言葉を所有するに至ったか、これまた皆目知らないが、多分『挨拶』が、その根本にあると考える。お互いの意思の疎通をはかるといったって、まず『こんにちは』がなけりゃ無理であろう
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