バートランド・ラッセル 名人・名言集
第3代ラッセル伯爵バートランド・アーサー・ウィリアム・ラッセル(英: Bertrand Arthur William Russell, 3rd Earl Russell イギリスの哲学者、論理学者、数学者、社会批評家、政治活動家である。貴族のラッセル伯爵家の当主であり、イギリスの首相を2度務めた初代ラッセル伯ジョン・ラッセルは祖父にあたる。 名付け親は同じくイギリスの哲学者ジョン・スチュアート・ミル。ミルはラッセル誕生の翌年に死去したが、その著作はラッセルの生涯に大きな影響を与えた。生涯に4度結婚し、最後の結婚は80歳のときであった。1950年にノーベル文学賞を受賞している。
死去:1970年2月2日
ラッセルは、1920年5月11日から6月16日にかけてイギリス労働党代表団とともにソビエトロシアに滞在した。ロシアでは、レーニンらと対談するほか、現地の人びとの生活をできる限り調査した。帰国後に著した『ロシア共産主義』(1920年)において、ラッセルはロシア革命は歴史的な英雄的事件であるが、失敗であったと述べ、その原因は、普通の男女の意見や感情に十分な準備をほどこさないままで新しい世界の創出を目指した短気な哲学に起因するとした。ロシア革命の手法は、乱暴で危険で、どんな反対を引き起こすかという代価を計算していない開拓者のやり方であり、これでは安定した望ましい社会主義は樹立できない。ボルシェヴィキに共感する西側の人々が望みを実現しようと考えるならば、ロシアにおける失敗のすべてに対して率直かつ十分に直面する必要があるが、しかし、第三インターナショナルによっては希望している目標には到達できない、とラッセルは判断した。
ラッセルは、レーニンらのボルシェヴィズムは、精緻な教義と霊感のこもった経典をそなえた一つの宗教であるとみた。ラッセルによれば、ボルシェヴィキとエジプトの隠者は、ともに、世界に何世紀もの暗黒と無益な暴力をもたらす悲劇的な妄想の産物である。山上の垂訓は立派なものだが、それが平均的な人間に与えた影響は意図と違うものとなり、キリスト教の信徒は、敵を愛することも、もう一方の頬を向けることも学ばなかっただけでなく、それに代わって、宗教裁判と焚刑で敵を殺し、人間の知性を無知で狭量な僧侶に従属させ、芸術を堕落させ、科学を絶滅させることを学んだ。これは教えそのものでなく、教えを熱狂的に信じたことの不可避な結果であり、共産主義の希望も、山上の垂訓の希望のように立派なものであるが、かつてのキリスト教と同様に熱狂的に信奉されており、有害であるとする。
- **生い立ち**: バートランド・ラッセルは1872年にイギリスで生まれました。彼は貴族の家系に生まれ、幼少期を富裕な環境で過ごしました。彼の祖父は首相の一人であり、父方の祖父は数学者でした。
- **数学者としてのキャリア**: ラッセルは若い頃から数学の才能を示し、特に数理論理学の分野で著名でした。彼は「ラッセルのパラドックス」として知られる論理の問題を提起し、数理論理学の基盤を築く上で重要な役割を果たしました。
- **哲学者としての業績**: ラッセルは哲学的な著作で知られています。彼の初期の著作には、『哲学原理』や『数学の原理』などがあります。彼の思想は論理実証主義や分析哲学の発展に大きな影響を与えました。
- **社会的・政治的活動**: ラッセルは社会的・政治的な問題にも関心を持ち、平和、自由、反戦の主張を行いました。彼は核兵器の廃絶や核戦争の危険性について警告し、ノーベル平和賞を受賞しました。
- **教育者としての役割**: ラッセルは哲学や論理学の教育者としても活動しました。彼は数々の大学で教鞭を執り、多くの学生に影響を与えました。
バートランド・ラッセルは、その思想的な深さと広範な関心事によって、20世紀の知識人として尊敬されています。彼の業績は今日でも多くの哲学者や思想家に影響を与え続けています。
義務感は、仕事においては有用であるが、人間関係においてはいやなものである。人は、他人に好かれることは望むが、我慢強いあきらめをもって耐えてもらうことは望まない。多くの人びとを無意識かつ努力しないで好きになれることは、おそらく個人の幸福のあらゆる源泉のなかで最大のものであるだろう
★ 恐怖はどのようなものであれ、直視しないことによってよりひどいものになっていく。考えをよそへそらそうと努力すれば、目をそむけようとしている幽霊の恐ろしさが一段と増してくる
★ 神経衰弱が近づいた徴候の一つは、自分の仕事は非常に重要であり、休暇をとったりすれば種々の災難をもたらすことになると思いこむことである
★ 常識外れの思想を持つことを恐れてはいけない。今日の常識のほとんどは、元々常識外れの思想から生まれているのだから
★ 本当に理性的な人間は絶対に自分が正しいなどとはめったに思うことはない。理性的な人間になろうと思ったら自分の思想に対しても常に疑いを持っていなくてはならない
★ 幸福になる一番簡単な方法は、他人の幸せを願うことです
★ 愚かな人は、賢い人が言ったことを、正確に理解することは出来ない。それは人間というのは、自分が聞いたことを、自分が理解できる範囲の内容に変換してしまうからである
★ 技術的に一つとなった今日の世界では、自らの幸福を望んでも他人の幸福を望む心と一つにならない限りそれは何の役にもたたない
★ 本当に心を満足させる幸福は私たちのさまざまな能力を精いっぱいに行使することからまた私たちの生きている世界が充分に完成することから生まれるものである
★ 政府がちょっと手を貸せばどんなに馬鹿げた事でも大多数の国民が信じるようになる
★ 金銭を崇拝する人間は自分自身の努力を通し、あるいは自分自身の活動の中に幸福を得ようとする望みを、捨てた人間である
★ 実際、人類の大半が愚かであるということを考えれば広く受け入れられている意見は、馬鹿げている可能性のほうが高い
★ 最も満足すべき目的とは一つの成功から次の成功へと無限に続いて決して行き詰ることのない目的である。そして、この点で建設は破壊よりも一段と大きな幸福の源であることがわかるだろう
★ “自制の効用”は、列車におけるブレーキの効用に似ている。間違った方向に進んでいると気づいた時には役に立つが方向が正しい時は、害になるばかりである
★ 私は両親の愛にまさる偉大な愛を知らない
★ 道徳は、つねに変化している
★ あなたが何を信じようと、慎みを忘れてはいけない
★ 人間は「自分の死後に、何が起ころうとしているのか」に思いをはせることが大事である
★ 私は、どんなに前途が多難であろうとも、人類史のもっともよき部分が未来にあって、過去にないことを確信している
★ 人はみな、自分の幸福を望んでいる。しかし、文明の技術の上で一つとなった今日の世界では、他人の幸福を望む気持ちが一つにならない限り、自分の幸福を望んでも無駄である
★ 世論に対して関心を示さないのは、まさに一つの力であり、幸福の源泉である
★ 私たちが愛する人々の幸福を願うのは当然である。だが、自分たちの幸福を棄ててまで、これを願うべきではない
★ 経済学は人々がどのような選択をするか明らかにするが、社会学は人々に選択の余地がないことを明らかにする
★ 人間、関心を寄せるものが多ければ多いほど、ますます幸福になるチャンスが多くなる
★ よい生活は、恐怖や束縛やお互いの自由に対する干渉の上に築くことはできない
★ 科学がなければ、愛は無力である。愛がなければ、科学は破壊的である
★ 将来の戦争は勝利に終わるのではなく、相互の全滅に終わる
★ 酩酊は一時的な自殺である
★ 行いの悪い者に腹を立てるのは時間の無駄である。動かない車に怒るのと同じようなものだから
★ 不幸な人間は、いつも自分が不幸であるということを自慢しているものです
★ 現実の人生というのは、大抵の人にとっては、じつに長い次善の人生である。つまり、理想と可能性との永遠の妥協である
★ もしも平和が名誉を持って維持され得ないならば、そのような平和はいかなる平和でもない
★ 自分の意見と違う意見に腹を立てず、そういう意見が出た理由を理解しようとする術を学ぶことが大事である
★ 幸福の秘訣はこういうことだ。あなたの興味をできるかぎり幅広くせよ。そして、あなたの興味を惹く人や物に対する反応を敵意あるものではなく、できるかぎり友好的なものにせよ
★ 首尾一貫した目的だけでは、人生を幸福にするのに十分ではない。しかし、それは、幸福な人生のほぼ必須の条件である
★ 何かをやれるという最良の証拠は、他人がすでにそれをやり遂げたという事実である
★ 賢人は、妨げうる不幸を座視することはしない一方、避けられない不幸に時間と感情を浪費することもしないだろう
★ 自分に起こるどんなことも、宇宙から見ればまったく取るに足らないことだ
★ 何か不運に見舞われそうになったら、起こり得る最悪の事態について真剣に、慎重に考えてみよう。この起こり得る最悪の事態をしっかり見据えたら、それも結局大した災難ではないと思うための理由を考えてみよう。その理由は必ずあるものだ
★ 優柔不断ほど疲れることはない。そして、これほど大きなエネルギーの無駄もない
★ われわれにとって最も不愉快な人種は、相手を見境なく分類して、分かり切ったレッテルを貼る人々である
★ 素晴らしい人生とは、愛に鼓舞され、知識に導かれた人生だ
★ 私たちは知りすぎている一方で、感じなさすぎる。ついには、人生の大切な源泉である創造的な感動を感じなくなるのだ
★ 他人と比較してものを考える習慣は、致命的な習慣である
★ 理性的な人間なら、自分が絶対に正しいなどとむやみに信じたりはしないだろう。私たちは常に、自分の意見にある程度の疑いをまじえなければいけない
★ 最上のタイプの愛情は、相互に生命を与え合うものだ
★ 愛国心とは喜んで人を殺し、つまらぬことのために死ぬことだ
★ 因襲にぜんぜん屈服しない男女から成り立つ社会のほうが、みんなが画一的になるような社会よりも面白い社会であろう
★ 道徳を云々するものにとっては、退屈こそひとつの重要な問題である。というのは、人類の罪悪の少なくとも半分は、退屈を恐れるあまりおかされるものであるから
★ 愛国者は常に祖国のために死ぬことを口にするが、祖国のために殺すことについては決して語らない
★ 突飛な意見を持つことを恐れるな。今日認められている意見は皆、かつては突飛だったのだ
★ 科学は既に知っていること。哲学は未知のこと
★ 役に立たない知識から得る喜びは大きい
★ 人は生まれたとき無知であって、ばかではない。教育によってばかになるのだ
★ 幸福な生活とは、その大部分が静かな生活であることにかかっている。なぜならその静かな雰囲気のなかでだけ真の喜びは生き続けられるのだから
★ 愛情を受け取る人間は、一般的にいえば、愛情を与える人である
★ 過度にならない程度に自己の能力を高く評価することが幸福の一つの源である
★ 諸君が自分自身に対して関心を持つのと同じように、他人が自分に関心を持っているとは期待するな
★ 自分で自分の価値を過大評価しないように
★ 戦争は誰が正しいかを決めるのではない。誰が生き残るかを決めるのだ
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