土光敏夫 名人・名言集
土光敏夫(どこう としお)
生年月日:1896年(明治29年)9月15日
出身岡山県御野郡大野村(現在の岡山市北区)
死去:1988年(昭和63年)8月4日)
エンジニア、実業家。
石川島重工業・石川島播磨重工業の社長
東芝 社長・会長を歴任
日本経済団体連合会第4代会長 土光敏夫の名言集(PAGE2) 土光敏夫の名言集(PAGE3)
コストダウンにはタネ切れはない。目のつけどころとやり方次第
★ 本来の情報は天然色なのだが、幹部の持つ情報は単色情報になりがち。そんな薄まった情報に基づいて判断したら大変。単色情報を天然色情報に戻すためには、自らの足で現場を歩き、自らの目で現場を見て、現場の空気を味わい、働く人々の感覚に直に触れること
★ 真実を敬語で覆うことをやめること。率直さを敬語で失うことをやめること。中央への、上司への敬語過剰は排すること
★ 「活力=知力×(意力+体力+速力)」。活力は単なる馬力ではない。そのベースは知力。だが活力にとって、知力は必要な条件だが、十分な条件ではない。十分な条件とは、その知力を成果として結実させる行動力。その行動力の重要な要素が、意力・体力・速力
★ 群がる障害に耐え、隘路を乗り越える過程で、真の人間形成が行われる。艱難汝を玉にす。そして艱難を自らに課し続ける人間のみが、不断の人間成長を遂げる
★ さびつくより、すりきれるほうがまし
★ 専門家が深く進むのは当然だが、狭くなるとは不可解だ。ほんとうに深まるためには、隣接の領域に立ち入りながら、だんだん幅を広げてゆかねばならない。深さに比例して幅が必要になる。つまり真の専門化とは深く広くすることだ。そうして、この深く広くの極限が総合化になるのだ
★ 『運』というものは、そんなときにむいてくるものである。事業には運をかけねばならないことがある。その場合には、いかにして決定するかではなく、ただ決断することがたいせつなのだ
★ 文書や電話では、相手の真意をつかんだりニュアンスをとらえることができない。重要なことなら千里を遠しとせず飛んでこいというのも、目がどれほど光っているかを確かめたいからなのだ
★ 顔を見たらコミュニケーションを行なえ。廊下の行きずりでも書類一枚分ぐらいの連絡はできる
★ 会社の組織図は、社長をいちばん上に、次に役員、部長、課長と下に書いていあるが、あれはいけないと思う。会社の組織は、本来、太陽系みたいなもので、太陽を中心に、いろいろの惑星が自転しながら軌道を描いて回っているべきだ。仕事上では、社長も社員も同格なのである。その同格という意識を持つには、ディスカッションするのがいちばんいい。『チャレンジ・レスポンス』は、そのディスカッションシステムでもある
★ (もっと早く工場の視察を受けることを期待していた従業員への言葉)任せられる人間には任せる。急いで来る必要はない
★ 上から下まで、全従業員と話し合う楽しみがあった。この工場めぐりで、はじめて知ったのだが、東京に近い川崎ですら、今まで一度も社長が来たことがない、という工場があったのには驚いた。彼らは、私を『オヤジ、オヤジ』と呼んで歓迎してくれ、のちには私の自宅に遊びに来る者もあった
★ おれは雇われてきた。東芝では一番の後輩なので、よろしく頼む
★ 地獄の底から、これからの日本を見てるからな
★ 成功の要因は、会社の中での時間中になく、私生活での時間中にあるというわけだ。会社で頭を使ったり努力したりするのは、あたりまえで、大部分の人がそうしているのだ。ところが、家に帰ってからの時間をどう使っているかが、だんだん差をつけてくる
★ 人間関係、たとえば使う立場と使われる立場のむずかしさは、生半可の組織論なんかで解決できるものではない。そこにはナマの人間が介在するからである。このむずかしさを切り抜けてこれた先人たちが信望してきた行動の規範はなにか。私はそれを「使われる立場にいるときには使う立場を察し、使う立場にいるときには使われる立場を思いやる」ということではなかったかと思う
★ 会議の要諦は気軽にやることだ、立ったままでも会議はやれる
★ 自信があれば、悪いことでもむしろ積極的に報告し助言を求めるはずである。だから、よく報告するという行動は、仕事の質を高め、仕事のスピードを早め、成果をあげることに通じるのである
★ 常に「他のやりかたはないか」を考えよ。それを関係部門が共同でやれ
★ 失敗は失敗ではなく、ひとつの道行き、経験だと考える。人間失敗してはいかんと思うと萎縮する。そうではなく、失敗してもいいんだ。しくじってもよろしい。失敗してもそれを肥やしにして取り返す。前以上に盛り返す。失敗して投げ出してはいけないんだ。僕はそういうふうに考えて今までやってきました
★ 人間には人間らしい仕事をさせよ
★ 人生には予期せぬ落とし穴がついて回る
★ 幸せというのは自分で作るものだ。 決して他人から与えられるものじゃない
★ 行動となって現れないような思考は無用であり、時には有害でさえある
★ 自分は聞いていない。誰かがやってくれるだろう。組織のエネルギーを燃焼させるために、まずこの二つの言葉を追放しよう
★ 人によっては失敗を契機として転身することもあるし、旧弊をかなぐり捨てて悟ることもある。とにかく人間は変わるという一事を忘れてはならない
★ 会社に来て自分の仕事をすることが、極上の道楽である
★ 自分の物差しで自分を図る。他人に頼らず甘えないための試金石だ
★ 信頼される人というのは、相手の立場になって考える人、約束を守る人、言うことと行うことを一致させる人、結果をこまめに連絡する人、相手のミスを積極的にカバーする人だ
★ 僕は人間像なんて嫌いだ。個性を持って人間らしく生きればいい。松の木なら松の木に育てたらいい。悪い枝を切り、虫がついたらとってやり、肥やしをやる。それが教育であり、松の木を杉の木に育てる必要は全くない
★ 今日という日に全力を傾ける。今日一日を有意義に過ごす。これが私の座右の銘である
★ 肯定的態度とは相手の発言をどこに賛成しようかと考える姿勢を言う。その底には思いやりがある。否定的態度とは相手の発言をどこに反対しようかと考える姿勢を言う。その裏には自己防衛や自己顕示がある。相手の提案には心から認めてあげることを惜しんではならない
★ 会社で8時間を懸命に働くのは、あたりまえである。あたりまえでないのは、会社が終わってからの時間をどう過ごすかである
★ 分かっていてもやらないのは、分かっていないのと同じだ。やっても成果が出ないのは、やらないのと同じだ
★ 家をでるときには、今日は何をやるのだと、意欲をもって出社せよ
★ 教育はチャンスにしか過ぎない。これを生かすも殺すも本人次第だ
★ 部下は上司のうしろ姿を学ぶ。上司が真剣に仕事に打ち込むことが最上の教育である
★ 上司がその椅子にしがみついていたら部下は育たない。自分はいつでも転出できるように後継者を育てよ
★ 人を不足気味にするのは、人材開発のための絶好の畑である。有能な人が、仕事の負担が大きく重いことに苦情を申し立てることはまずない
★ 社長曰く・・・のオウム返しは不可。各段階で咀嚼しながら下へ流せ
★ 実は誰にも火種はある。たしかにあるのだが、なかなかうまく火がつかない。火がついたとしても、ほかからの貰い火ではなさけない。自分の火種には、自分で火をつける。それができないようでは、リーダーなど覚束ない
★ 意思決定は多数決ではない。多数の意見は聞くが、決めるのは一人である。ドラッカーは『勇者は一度しか死なないが、臆病者は千回も見苦しい死をとげる』といっている
★ 経営者は自分の生き方に、はっきりした考え方を持たねばならぬ。そのために私は毎日法華経を読んでいるが、これが、心のよりどころとなり、反省ともなっている
★ トップは百パーセント職責権限を委譲し、しかもトップに百パーセント職責権限が残る
★ 経営に活気をみなぎらせるために幹部がなさなければならぬことは、ビジョンを明示し、目標を高くあげることである
★ 学校というものは社会に出るためのウォーミングアップの場所に過ぎない。いま、どの学校がいいかなんとか、みんなが目の色を変えているのは、あれは単なる親のエゴに過ぎない。僕自身は大学に行く気なんて全くなかった。好きな機械を作っていれば、それでよかったんだ
★ 仕事には節というものがある。仕事の節は一日ごとにつけていきたい。朝職場に入ったときに今日やるべき仕事が、もうちゃんと決まっている。それを全部果たすことによって今日の仕事が終わる。仕事を中途半端に残して家路に就く嫌な気持ちは、誰しも心覚えがあるはずだ
★ 今の大学は、人間尊重とか言って、人間をちっとも尊重していない。ただ知識を吸収させるエリート教育をしているだけだ
★ 常に将来へのビジョンを描いておけ。それが人々に希望を植え付ける
★ この変化の激しい時代に固定したものの考え方は許されない。スローガンは逆に新しいものの考え方をはばむ。もしつくるなら、毎日変わる社是社訓をつくるべきだ
★ 60点主義で即決せよ。決断はタイムリーに成せ
★ 人が人を見る場合、とかく長所は見たがらず、短所を見たがる。飲み屋でのサラリーマンの会話を聞いていると、そのことがよくわかる。職場でも短所をあげつらう減点主義が横行している。こんなマイナス評価は、人の心を腐食するばかりだ。短所を知るを要せず
★ 古い言葉だが率先垂範こそ、人が人に向かう基本原理だと信ずる
★ 一つの思考を行動に移し、その行動を吟味しながら次の思考を生み出す。そんなスパイラルの中から行きたいアイデアが生まれてくる
★ 会社で働くなら知恵を出せ。知恵のない者は汗を出せ。汗も出ない者は静かに去っていけ
★ やりがい、働きがいは、やってみてはじめて出てくる。やりもしない、働きもしないで、どうしてそのような喜びが得られるだろうか。生きがいにしてもそうだ。精一杯生きる努力をして、はじめて生きる喜びを知るのだ
★ 上位者ほど忙しいはずである。その日の準備段取りは、部下が来る前に済ませておかねばならぬはずである。格別の美談でもなんでもなく、先進国のエグゼクティブやマネジャーがとっくに実行していることなのだ。そんな上司の姿を見て部下たちも変わってきた
★ 我が国では、あまりにも上下の差別が強すぎると思う。たしかに、年齢や勤続年数や賃金では上下の差がある。だが一人一人が担う職能は、横に並んでいると考えたい。横に並んで切磋琢磨するのである。このように考えれば、リーダーシップは上へ向かっても発揮されなければならない
★ 死んだ後のことは引き受けてやるから、死ぬ気でやれ
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