第5回 「執着心を捨てれば・・・」
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概要: 第5回 「執着心を捨てれば・・・」無色無受想行識むしきむじゅそうぎょうしき無眼耳鼻舌身意むげんにびぜつしんに無色声香味蝕法むしきし
第5回 「執着心を捨てれば・・・」
前回は無益な比較は慎み、各々の優れた部分を認め、受け止めていく生き方を学ばせていただきました。
さらにみ教えは続きます。この世は
こうしたコップのように、この世の全ての存在は変化していきます。そのことに気づくと、
今回の一句は、我々人間に一つの問いを投げかけています。それは、「我々が変化していくもの対して、無変化を望むという無理な、矛盾した願望を持っていないか?」という問いです。それは無変化を望むことに対する執着とも表現できるでしょう。
そうした執着の原因が、「
要するに、「常に変化して実体がないということは、形も感覚もないものだから、それを悟り、いつまでも執着しない。」ということなのです。執着心を捨てることが安楽につながる道なのです。この世は「諸行無常」ゆえに、全てが変化し、いつ何が起きて、どうなるかわかりません。にも関わらず、人間はそうした変化するものに対して、いつまでも自分にとって都合がいいように、変化を望むものには変化を望み、無変化であってほしいと願うものには無変化であることを望むのです。そうした人間の執着と、そこに生ずる矛盾が人々に苦しみを与えるのです。
諸行無常であることに目覚めるとき、実は、執着やこだわりが自分を苦しめていたことに気づかされます。執着からの解放が自己の安楽につながることをここでは押さえておきたいものです。
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